昨日は夜に高校時代の同級生から着信があったことに後から気づいたけれど、折り返しかけずにラインをした。
確かに高校時代はクラスメートだったが、卒業以降の付き合いは全くなくてけれど生粋の創価学会信者さんなのでいつも選挙の時には律儀に連絡が来る。
そういう人が数人いるけれど、どうしてここまで熱心なのか自分には不思議でしかないが信念があるのだろう。
昨夜が2度目の着信で1度目はスーパーのレジ待ちをしている時に掛かってきたから、事情を話して一旦切ったのだった。
でも昨夜は選挙の説明を聞くきになれず、”良かったらラインで説明を聞きたい”と言うとすんなり動画を送ってくれた。
非常に短い動画で公明党の方が元気よく話していたが、これなら時間も取られなくていいので毎回これでお願いしたいものだ。
自分に限らずそうやって創価学会の方は昔の伝手に連絡するらしく、大抵の人が選挙の際に旧い知人から連絡をもらうらしい。
選挙の投票の依頼なんてなんの確信もないのによくやるなぁと思う。
あと1人遠く離れた転居先から連絡してくる知人がいたが、今回も連絡が来るのかは分からない。
出来たらラインで動画を送ってくれるだけでいいのだが。
Wi-Fiと「春燈」
息子と午前中少しでかけて戻ったらまたしても家のWi-Fi不調。
これじゃパソコンは使えない…。
何ならカフェとかのフリーWi-Fiの方が安定している。
まぁ、そんな愚痴を言っても始まらない。

宮尾登美子さんの「春燈」を読み終えた。
前にも書いたが「櫂」の主人公が喜和であり、「春燈」は娘綾子の視点から書かれた感じだ。
更にもう少し踏み込んで、綾子の成長過程が事細かに記されておりそこに同居していた父親岩伍が影響したかが分る。
「櫂」では喜和と綾子の結びつきが強かったから、岩伍のせいで無理やり離された悲しい最後で終わったという印象的だった。
けれど「春燈」を読んでいると、喜和と涙涙の別れと思われたのはそうではなくて父親である岩伍にしたら実の娘なのだから岩伍なりに贅を尽くして歓待していたのだ。
綾子にしてもそれを当たり前のように享受して、住む場所が変わっただけですんなりと生活に溶け込んでいく。
そんなところを見ると人は順応性に優れているのだと思い、「櫂」の最後の別れ際は悲しみがあったけれど時間が全ては解決したようだった。
しかも住む場所は違えど、綾子は喜和が経営するうどん屋に頻繫に訪ねたりしていたから永遠の別れとは違う。
岩伍にとっては喜和に会いに行く綾子は面白くなかっただろうが、何せ綾子は聞き分けの良い娘ではなかったようだ。
岩伍の紹介業(女衒)という仕事柄が、良くも悪くも綾子の成長過程をいかに左右したか。
金銭的には何不自由なく贅沢三昧で育ち、しかも何もかも否定されることのない育ち方の綾子。
良く言えば自己肯定感が高く、人から嫌われることなど考えも及ばない。
自分とは正反対だなと思う。
小さな頃から育ての母から過保護に育てられ、夫婦の諍いでは実の父親よりも育ての母親を全力で守る。
そんな綾子にとって育ての母親と離れ、実の父親との暮らしになってから見えてくる父親。
でも「櫂」を読んでいる時の岩伍はただの専制君主のように思ったが、「春燈」ではもっと良い人に思えた。
むしろ育ての母親である喜和の甘やかし過ぎな綾子への関わり方にも問題があったと思えるのが「春燈」。
子育ては本来夫婦で同じ思いで向かわなきゃならないけれど、岩伍にしたら他所で作った子を喜和に託したから無理が言えない部分があったのか。
岩伍の仕事を嫌悪しながら学生生活は自由闊達で、友情を育むあたりはどこか羨ましいような気がした。
人が自身を嫌うなどと思いもせず自信に満ち溢れ、伸び伸びと自己主張したりでいつもクラスのリーダー的な存在な綾子。
戦争当時の話とはいえ大都市じゃないから学生生活が送れたようで、学生時代だけを読めば単に昔の学校の話と思わさる。
学徒動員とか軍需工場という言葉が話の最後の方に出て来たが、どれも綾子の近辺ではあまり実態しなかったようだ。
だから綾子が結婚する気配で終わったあと、これだけじゃ終わらないのを知っているだけに覚悟している自分がいる。
「朱夏」で満洲に移住するらしいことがわかっていてそこからの引き揚げを思うと、高知の山奥の壮大な景色に見とれていた綾子に過酷な人生が待ち受けている。
将来について悩みながら代用教員となって岩伍の元を離れて、何も出来なかった綾子が少しずつ自立し1人を満喫したりもする。
そこで同僚教員に見初められ結婚するのだろうという場面で話は終わる。
何だか唐突な気もしたが、次に「朱夏」があるからこれはこれでいいのか。
熊の出そうな暗い山道を1〜2時間歩いて本当に学校があるのか怖怖向かい、終いには小走りになる綾子には共感を覚えた。
時代は全く違うのに何となく情景が浮かぶようだった。
やっぱり熊が出そうな場所は「笛を鳴らし続けないと!」と思った。
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