息子から昨日読んでみてと貸してもらった本は高嶋哲夫さんの「紅い砂」という題名だ。
アマゾンで買ったものらしいが、パラパラとめくってみた「紅い砂」。
多分自分はこの本を読んでいる。
冒頭のシーンで何となく思い出して来た。
高嶋哲夫さんは好きな作家さんの1人で本は数冊読んでいる。
題名は殆ど記憶していないが自分の好きなジャンルの本が多い、とは言えすぐに忘れてしまうのだから単に読んだというだけだ。
息子がこの本を買ったのは奇遇だがでも同じようなジャンルが好きなのだから当然かもしれない。
そして息子はおそらく本をしっかり読んではいない。
息子の本の読み方はどこか読みたい箇所だけピックアップして読んで終わりなのだと思う、そうじゃなきゃ読む速度が異常に早すぎるしそれは有り得ないと思う。
まぁ、人の読み方にケチをつける気もないからそれはいいのだが自分も読みかけの本があるからこの「紅い砂」」は飛ばし読みでもしようか。
でも以前読んだとしてもきっと今の気持ちで読み取り方は変わるのだろう。
今日もウォーキング
今日は晴れて風もほぼない中、公園を歩く。
日増に気温は上がって来ているようで暖かい。
去年の今日はマイナス20度だったというから、今年の今日は随分と春めいているようだ。
ただ手放しで喜んでいいかは分からない。
地球温暖化の影響だとしたら。
「死ね、クソババァ!」
保坂祐希さんの本「死ね、クソババァ!」を読み終えた。
この本の題名は正確には”「死ね、クソババァ!」と言った息子が55歳になって帰ってきました”という長いものだった。
出先で読むときに表紙を傷めたくなくて本から外してみたら「死ね、クソババァ!」の下に小さい文字があってこれも題名なのだと知った。
確かに表紙をみたら長々とした文があって説明文かと思って見ていたが題名の一部だったらしい。
「死ね、、クソババァ!(以下省略)」はなかなか軽いタッチで自分としては母親の胸中になって読んでいて凄く共感出来た。
主人公の女性は離婚後、保険の外交で息子を女手一つで育てたが大学進学の進路のことで口論の挙げ句「死ね、クソババァ」という言葉と共に息子は家を去りその後は疎遠な関係になっていた。
そんな息子が数十年ぶりに1人で暮らす母親の元に「離婚するから」と戻り部屋に籠ることになる。
息子の突然の帰宅と時を同じくして、母親は肺がんで余命2年という宣告が下された。
数十年も親子関係が途切れていた息子に離婚するという経緯も聞き出せず、自身の病気について切り出すことも出来ないもどかしい時間が過ぎる。
途方に暮れていた矢先に旅行の予約をしていたことを思い出した母親が、息子に旅行で留守をする旨を伝えたところなんと息子が同行すると言い出した。
思いがけず親子2人で旅行することになり、旅先で親子関係が近づいたり遠のいたりを繰り返す。
ほのぼのしていて、でも母親と息子の会話の極端に少ない関係が現実的で自分にもよく分かる。
全く嚙み合わない会話の時が親子に頻繫にあって、せっかくの旅先での食事も黙食になりがちなのが笑える。
母親の75歳という年齢は自分にとって遠く感じていたが考えたらそんなに遠くでもない。
自分が75歳の時、息子達は40代になっている。
でも自分は特に上の息子とは気持ちが断絶しているから、旅行で距離が縮まるなんて考えもしない。
夫同様で一緒に過ごさないことで、何とか関係を保っていると言えるから旅行自体が有り得ない。
きっと一緒の旅行なんぞを想像すれば、食事や景観なんて緊張感で味わえずにスピードだけを求められて徒労だけが残るだろう。
そんな息子との関係も独身でいてくれるから、帰省の時だけ気を使えば終わりが見える。
この先結婚するかどうかは分からないが今の時代だから、結婚なんて出来たらせずに自分とは別の場所で生活をしていてくれたらいい。
孫は可愛いとはよく言うが、自分は別に孫を見たいとは思わない。
「死ね、クソババァ!(以下省略)」は最後まで笑いも交えて読んでいたが、ちょっと涙ぐむような終わり方だった。
ハートウォーミングな話はひねくれものの自分は苦手なのだが、この話は軽くて恩着せがましくなくて良かった。
そして自らの終わりの期限が分かるのもいいなと感じたし、母親が選択した行動にもとても共感した。
いい話で自分も出来たら参考にしたいものだと思った。
赤松利市さんの「純子」を読む前に選んだ本としては正解だった。
本好きなブロガーさんによると「純子」はその題名と裏腹に読了出来ない人が居ると示唆している。
「純子」という本を好きになる人は超稀と思われ、大抵の読者が眉をひそめて途中で投げ出すに違いないとブロガーさんは言っている。
「純子」を読む前からちょっとドキドキするが、まずは何かを口にせずに本だけを読むように心がけたいと思っている。
さて「純子」という本、自分は最後まで辿り着けるのか・・・。
念のために(何が念のためなのか不明だが)息子に借りた本「紅い砂」も途中途中で読みながら、つまり同時進行で読んで行こうと思う。
コメント