映画鑑賞に時間を費やす

雑記ブログ

今日は日中の気温がかなり上がるらしいけれど、相変わらずお腹にはホッカイロを貼って過ごすことにする。

それでも何事もない日常を過ごせることに感謝するしかない。

ロシアのプーチン政権を批判する反対派指導者のナワリヌイ氏が収監中の刑務所で亡くなった。

ガーディアンの日曜版オブザーバーも「ナワリヌイ氏の死は大統領選挙を控えたプーチン政権が反対派の意志を折る内部引き締め用」と指摘した。

これまでもナワリヌイ氏は神経剤と言われる毒物を盛られ意識を失い病院に搬送された経緯もあった。

2021年から収監されているナワリヌイ氏は特に監視が厳しい刑務所に入っていたそうだ。

KGBの出身だからこういった策に長けているのだろうか。

民間軍事会社ワグネルの創始者プリゴジン氏の死亡事故だってプーチン関与の疑いは計り知れない。

恐ろしいプーチン、まるで映画の世界をそのまま現実に当てはめる。

映画は大好きだけど現実が映画を超えるとなると、背筋がザワザワして不安を憶える。

こんな人が操っているロシアという国は恐怖でしかないが、日本は近接しているから難しい位置にいるのだろうと思う。

外交も大変なのに実際に国を危ぶむ前に、裏金工作に忙しい議員ばかりで期待感なんてゼロに等しい。

あまりに議員の裏金疑惑が膨大だから確定申告の時期の今、ボイコット運動は働きかけるSNSが横行しているらしい。

確かに領収書が要らない議員さん、使途不明金として申告できる立場はおかしいと思うし、いい思いしかしていないのは腹立たしい限りだ。

プーチンという恐ろしい人物がこの世にいる限り、反対派の重要人物もしらみつぶしに消されてしまうのだろうか。

これだけ周到に立ち回るプーチンに対抗出来るような日本の外交手腕の長けた人がいるのかは疑問だ。

5人衆

安倍派5人衆と言われる人たちのキックバック問題の言い訳が、あまりに通らない言い訳でこんな人たちが大物だとしたら恥ずかしい。

秘書のせいにするという”自分は悪くない”という考えを露骨に表せる神経ってどうなっているんだろう。

子供の頃から誰ががかばってくれたのか、失敗なんてだれかが拭い去ってくれていたのかもしれない。

自分は右翼も左翼も意味が分からないし政治も難しいことは分からない。

日本語として聞き取るだけでもこんな言い訳を聞いていたら。それこそ小学生でもこんな大人が国を動かす偉い人とだと知ったら驚くと思う。

政治の世界は本当に醜いし、同じく宗教も得体の知れない世界だと思う。

そして昨日から今日にかけて観た映画「異端の鳥」がまた救いようがない映画だった。

異端の鳥

モノクロ映画だから旧い映画だと思ってレンタルビデオ店で買ったのだが、ちっとも古くない制作は2018年公開は2020年というからおよそ4~5年前になる。

『異端の鳥』は、2019年制作のチェコ・ウクライナの映画。 第二次世界大戦中、ホロコーストを逃れて疎開した1人の少年が、様々な差別や迫害に抗いながら強く生き抜いていく姿を描く。

Wikipediaより

行く先々で悲惨な目に遭う少年にいつになったら救われるのか、酷い仕打ちばかり受ける少年が気の毒という言葉すら軽く感じるようなシーンばかりの映画だ。

出てくる大人の殆どが自分のために少年を使うような酷い人間ばかりで、少年に情をかける人物は前半には出てこない。

目を背けるような描写が映画の冒頭からあって、昔の映画でも過激なものがあるんだと思っていたら数年前の映画だったとは・・・。

余りにも過酷な体験は少年から少年らしい表情を奪い去って行く。

戦争が終わりを迎えても生気を失った人々の中に少年もうつろな表情で座りこんでいた。

終盤で生き別れの父親と対面したのちも、表情は氷のように固まってしまっていて反抗的な態度を取る少年。

でも父親の腕に収容所での焼印を見つけて父親への見方も変わりそうな予感で映画は終わる。

少年は至る所でさげすまれて生きている方が辛いような場面ばかりだった。

戦争でしかもユダヤ人である少年は下手をすると収容所で命を失くしていたかもしれないのだし、生きる事が辛い時代だったのは事実だろう。

中でも教会の牧師さんに勧められ中年の男に貰われて行った少年が、男に性的虐待(恐らく)を受けるシーンは嫌でもジャニー喜多川を思い出してしまった。

更に少年が牧師に言わないように口封じの為に振るう暴力行為も過激で、他にもいろいろとあってR-15指定は当然の映画と思う。

人間の表裏が醜くて隠蔽するさまや暴力で支配する大人の狡さが一面に散りばめられていて残酷さも一際だった。

結果的には虐待者の元に送ってしまったが少年に優しかった牧師と、射殺せずに逃がしてくれたドイツ兵・拳銃をくれて「目には目を歯には歯を」と説くソ連兵やその上官が少年を気に掛けてくれた人だった。

反戦映画と思えないし戦争映画でもないが結局のところ、自分を守るのは自分でしかないと思わされた感じだ。

「炎628」という映画は見たことがないのだがこの映画の主役の少年の写真がとても印象的で顔だけ覚えていた。

映画「炎628」はアマゾンで探しても見当たらないのだが、完全な反戦映画だと思うし入手出来たら見たいと思っているのだが。

「異端の鳥」を観ていてソ連兵で拳銃をくれた兵士の上官の役の人相が「炎628」を彷彿させ、頭の中で思い出せと言っているように思えた。

「異端の鳥」を観終わって検索したところ「炎628」の人はアレクセイ・クラフチェンコという名だと知った。

「異端の鳥」についていた特典映像にキャストインタビューがあって、確認したところまさに上官がアレクセイ・クラフチェンコだと分かって、こんなところで出会えるとは何というかちょっと感動ものだ。

キャストインタビューがなかったから、主なキャストに名前は印字されていないから分からなかったと思う。

「炎628」から30年近く経っているというのに、面影はあるもので「異端の鳥」を観ながら、観たこともない映画「炎628」の写真だけが頭に浮かんでいた。

「異端の鳥」は2度観るのは辛すぎる映画だが、出会えて良かった!

モノクロ映画は趣があって好きだが、この映画は同じモノクロ映画で全く救いのないアンジェイ・ワイダ監督の「地下水道」に近いかもしれない。

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